概要
コロナの恐怖が世界を覆う2020年、コロナ禍で経営危機になる企業が出る反面、IR芸で株価を上げて増資で金儲けする日本の赤字バイオ企業に取っては千載一遇のチャンスとなっていました。
かつてSTAP細胞が発表された直後、数多くの赤字バイオ企業がIR芸でSTAP細胞関連に名乗りを上げ株価を暴騰させました。
今回も数多くの赤字バイオ企業がIR芸でコロナ関連に名乗りを上げ株価を急騰させました。中でも日本が誇る二大赤字バイオ企業の片翼を担い、上場して約20年が経とうとするのに何の成果も上げれず赤字を垂れ流し続け、数え切れない増資で市場からお金だけを吸い上げる事から投資家の間では【株券印刷業】の異名を取るアンジェスは記憶に留めるべきです。
今回は政治家・マスコミも利用し短期約6倍の見事な相場を作りました。※勿論今回も現時点で金だけゲットして成果なし
その一部始終をご覧あれっ!
日本二大赤字バイオ企業のもう片翼テラについては以下を参照して下さい。
タイムライン
- 2020年2月17日 第37回新株予約権(第三者割当て)(行使価額修正条項付)の募集に関するお知らせ
これは悪魔の増資と言われるMSワラントで基本的に通常の方法で資金調達出来ないクソ企業が行い、投資家を犠牲にして手っ取り早く企業が資金調達をする手段で、引き受けた証券会社はショートを利用する事でほぼ100%利益(※その利益は投資家の損失)になるため法律で禁止すべき違法に近い増資スキーム(投資の世界で100%勝つは詐欺)です。これを発表直後勿論アンジェス株は暴落しましたが、後にこれは株券印刷業的には神の一手となります。コロナ材料を出して株価暴騰した後にMSワラントを発表すると株価が暴落するので高値で行使して大金を得る事が出来ません。しかしコロナ材料で株価暴騰する前にMSワラントをしておく事で、株価暴騰中に行使して大金を得る事が出来るのです。流石18年間増資だけで荒稼ぎしてきた日本一の株券印刷業アンジェスと言わざるを得ません。
今回アンジェスは本気で株券印刷業(ワクチン開発でなく)をやっているなと分かるのは記者会見を用意しメディア出演までした事です。以下を見てもらえば分かるように熟練の投資家はもはや誰もアンジェスに期待していません・・・つまり株価はマネゲ以外では上がりません。
しかし、記者会見とメディア出演する事で投資初心者に訴求し株価を通常のマネゲ以上に上げる事が出来ますし、そうなると熟練の投機家がマネゲと分かった上で参戦してきて大きなマネゲとなります。
- 2020年3月13 アンジェス、大阪大学が手掛ける新型コロナウィルス(COVID-19)向けDNAワクチン共同開発に細胞内へ薬剤を送達する新規投与デバイス技術でダイセル社が参画
- 2020年3月16日 アンジェス、大阪大学が手掛ける新型コロナウィルス(COVID-19)向けDNAワクチン共同開発_非臨床試験用プラスミドDNAワクチン完成
- 2020年3月25日 厚生労働科学研究費補助金(新興・再興感染症及び予防接種政策推進研究事業)について
- 2020年3月26日 アンジェス、大阪大学が手掛ける新型コロナウィルス(COVID-19)向けDNAワクチン共同開発_非臨床試験開始のお知らせ
- 2020年4月1日 コロナウイルス感染またはコロナウイルス感染に伴う症状の予防または治療ワクチン開発における特許出願
- 2020年4月7日 アンジェス、大阪大学が手掛ける新型コロナウィルス(COVID-19)向けDNAワクチン共同開発:臨床試験の開発支援を行う医薬品開発受託機関としてEPSグループ参画
- 2020年4月8日 アンジェス、大阪大学が手掛ける新型コロナウィルス感染症(COVID-19)向けDNAワクチン共同開発:次世代ワクチン開発に向けてファンペップ社が参画
- 2020年4月10日 アンジェス、大阪大学が手掛ける新型コロナウイルス感染症(COVID-19)向けDNAワクチン共同開発:WHO(世界保健機関)が公開するワクチン開発機関一覧に掲載
- 2020年4月14日 アンジェス、大阪大学が手掛ける新型コロナウイルス感染症(COVID-19)向けDNAワクチン共同開発:ペプチド研究所参画のお知らせ
- 2020年4月14日 大阪市立大学医学部附属病院と新型コロナウイルス予防ワクチン開発に係る連携に関する協定書締結のお知らせ
- 2020年4月14日 大阪府の吉村洋文知事は新型コロナウイルスのワクチン開発について記者会見で「早ければ7月にも治験を始めたい」と語った
- 2020年4月21日 アンジェス、大阪大学が手掛ける新型コロナウィルス感染症(COVID-19)向けDNAワクチン共同開発:新日本科学参画のお知らせ
- 2020年4月24日 第37回新株予約権(第三者割当て)(行使価額修正条項付)の大量行使、月間行使状況及び権利行使完了に関するお知らせ
※MSワラント行使完了
これはMSワラント(増資)が完了(資金調達完了)した事を意味しています。
膨大な数のIR攻勢で株価が上がり、その度に着々と行使されており、通常行使されたら株価は下がるにも関わらず株価は高値を保ったままでした。
結果、調達金額は当初予定の93億円を大きく上回る114億円となった上にスピード行使完了となりました。
理由はアンジェス単独ではワクチンは作れないと投資家は皆知っていますが、次々と他の企業・研究機関・病院等と提携IRを出し、しかもその中にはタカラバイオ等有名一流企業もあり、また大阪府吉村知事の異常な応援もあり、「今回は本当に出来るのかもしれない」と期待を抱かせる演出が行われたからでした。
- 2020年4月27日 アンジェス、大阪大学が手掛ける新型コロナウィルス感染症(COVID-19)向けDNAワクチン共同開発:ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ社参画のお知らせ
- 2020年4月30日 アンジェス、大阪大学が手掛ける新型コロナウイルス感染症向けDNAワクチン共同開発:ペプチド技術を用いた次世代ワクチン開発でフューチャー社が参画
- 2020年5月18日 アンジェス、大阪大学が手掛ける新型コロナウイルス感染症向けDNAワクチン共同開発:スリー・ディー・マトリックス社参画のお知らせ
- 2020年5月21日 アンジェス、大阪大学が手掛ける新型コロナウイルス感染症(COVID-19)向けDNAワクチン共同開発:ワクチン製造体制強化に向けてAGC Biologics社とCytivaが参画
- 2020年5月22日 日本医療研究開発機構(AMED)が公募する「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するワクチン開発」への採択のお知らせ
- 2020年5月25日 アンジェス、大阪大学が手掛ける新型コロナウィルス感染症(COVID-19)向けDNAワクチン共同開発:非臨床試験での抗体価上昇
- 2020年6月18日 アンジェス、大阪大学が手掛ける新型コロナウイルス感染症(COVID-19)向けDNAワクチン共同開発:ワクチン製造の中間体の分担製造でシオノギファーマが参画
- 2020年6月24日 吉村知事「僕を第1号にして」全国初ワクチン治験
- 2020年6月26日 アンジェス株はこのマネーゲーム最高値2492円を記録、翌日から怒涛の暴落開始
- 2020年6月30日 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)向けDNAワクチン:第1/2相臨床試験開始のお知らせ
- 2020年8月4日 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)向けDNAワクチン共同開発:ワクチンの大量生産に向けてKaneka Eurogentec社が参画
- 2020年8月7日 厚生労働省「ワクチン生産体制等緊急整備事業」への採択のお知らせ
- 2020年8月31日 日本医療研究開発機構(AMED)「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するワクチン開発」(2次公募)への採択のお知らせ
- 2020年9月8日 新型コロナウイルス感染症DNAワクチン:大阪大学医学部附属病院でのP1/2臨床試験開始
- 2020年9月8日 新型コロナウイルス感染症DNAワクチン開発:Brickell Biotech社との共同開発契約締結のお知らせ
- 2020年11月7日 吉村知事が大阪発新型コロナウイルスのDNAワクチンの最新状況を報告「大量化する段階に入った」
→吉村知事の虚偽報告でアンジェス株急騰
- 2020年11月9日 Emendo社の買収、第三者割当による新株式発行に関するお知らせ
※吉村知事の虚偽報告でアンジェス株急騰後に270億円もの増資で、市場では「グルなのではないか?」と疑問の声が上がると共にアンジェスの貪欲な株券印刷業にうんざり
- 2020年11月13日 Vasomune社と共同開発を進めているCOVID-19治療薬「AV-001」の米国臨床開発開始
※コロナワクチンのみならずコロナ治療薬まで登場 - 2020年11月20日 新型コロナウイルスDNAワクチン: 第2/3相臨床試験について
- 2021年3月8日 第41回新株予約権(第三者割当て)(行使価額修正条項付)の募集に関するお知らせ
※おかわりMSワラント
なんとまたしても悪魔の増資と言われるMSワラント。一回のマネゲで二回のMSワラントは鬼畜。しかも11月9日の増資も併せると一回のマネゲで三回の増資をしており、いかに本業が株券印刷業とはいえ度が過ぎる。しかし・・・なんとMSワラント直後はアンジェス株は上がるのでした・・・全てが常識の範囲外のマネーゲーム、それがアンジェス劇場
- 2021年3月10日 新型コロナウイルスDNAワクチン: 第2/3相臨床試験における接種完了のお知らせ
- 2021年3月25日 アンジェスが共同開発するCOVID-19治療薬AV-001:第1相臨床試験で安全性と忍容性を確認し良好な結果を発表
- 2021年5月18日 第41回新株予約権(第三者割当て)(行使価額修正条項付)の大量行使、月間行使状況及び権利行使完了に関するお知らせ
※MSワラント行使完了
IR芸はめっきり減るも、とにかくコロナワクチンが使い物にならないってバレる前の株価が高い内にさっさと行使を終わらせろ!と言わんばかりに連日行使でスピード完了。その甲斐あってか168億円予定の所、174億円調達。
- 2021年7月26日 新型コロナウイルスDNAワクチン: 高用量製剤での接種量を増やした臨床試験について
- 2021年8月17日 新型コロナウイルスDNAワクチン: 高用量製剤での第1/2相臨床試験接種開始
- 2021年11月5日 新型コロナウイルスDNAワクチン:第1/2相臨床試験及び第2/3相臨床試験の結果について
※治験失敗IR
ついに恐れていた治験失敗IRが発表されアンジェス株は翌日寄らずストップ安・・・しかも、既にアンジェス株は高値から約1/5の500円になっていました・・・そこからの暴落は高値で掴んだ投資家に取っては人生破滅級の損害・・・
■今回のマネーゲームでアンジェスが手にした資金■
・第37回新株予約権 114億円
・第三社割当増資 270億円
・第41回新株予約権 174億円
・補助金 93億円 ※2020年判明分
合計651億円
その成果・・・
アンジェスの錬金術
コロナと戦う製薬会社を批判するのはよくないと思う人がいるかもしれませんが、まずはこれを見て下さい。
アンジェスは年収が高い事で有名でしたが、2020年10月時点で18年連続赤字(累計428億)の会社がどうして給料が高いかと言うと、数え切れない程の増資で663億円も市場から調達しているから(最近10年で増資を行わなかったのは2019年だけ)であり、それは投資家のお金です。
しかし今までは自己責任で投資している投資家のお金なので文句を言う事は出来ませんでしたが、アンジェスが年収一位に輝いた2020年はコロナ補助金・・・つまり税金が投入されているのです。
税金が投入されている以上、結果を出さずに従業員の年収だけ上げるのはいかがなものでしょう?
さらに、創業者森下氏の豪邸がこちらです。
18年連続赤字企業の創業者でもこのような豪邸に住む事が出来るのです。
アンジェスと政治家
アンジェス創業者森下氏は安倍元首相のゴルフ友達です。安倍政権下では内閣府「規制改革会議」の委員に抜擢され、首相が本部長を務める「健康・医療戦略本部」の参与に就任しています。
そのため、補助金交付が適正に行われたのか、吉田統彦議員が国会で追及しています。
アンジェスは公には自民党志帥会(二階派)へ政治献金しています。
西村やすとし議員は志帥会ではありませんが、アンジェスの治験失敗後にも関わらず他の大手製薬会社でなくわざわざアンジェスを名指しにして補助金を配ると言っているので 特別な関係が疑われます。
また大阪維新の会との関係はより深く、「大阪府・市統合本部医療戦略会議」参与、元大阪府知事の松井一郎が進める「日本万博基本構想」委員となり、大阪パビリオンの総合プロデューサに就任しています。
吉村知事が異常なほどアンジェスのワクチンをアピールしたのもうなづけます。そして失敗後デイリー新潮でも取り上げられていました。
さらに、補助金については公明党との関係も取りざたされています。
与党から野党まで幅広く政治家と交流し、延々と株券印刷業で市場から金を合法的に奪い続けるアンジェス・・・そしてそれを野放しにする政治家と東証。流石世界一の賭博市場東京証券取引所。
テラの例も含めて政府が投資家を保護しないどころか、東証や企業やHFT業者の食い物にされるのを助長している賭博場・・・いや個人投資家処刑場東証で戦い続けて、なんとか勝利している数少ない個人投資家(勝っている個人投資家は全体の1割)から岸田政権は金融所得増税でさらに金をむしり取ろうとしています。
「投資は自己責任」と詐欺師が作った言葉(詐欺師に都合の良い言葉で、実際使っているのは詐欺師及びそれに準ずる人だけ)を使い個人投資家だけにリスクを押し付けて、さらに増税までするのであれば、政府は安全で公平な市場を作る義務があるのではないでしょうか?