【過去最大ゴックス】わずか8日間で崩壊したアフロ暗号資産帝国(世界第三位の暗号資産取引所FTX)最速ビリオネア→8日で2.2兆円失う。被害総額数兆円か?!【随時更新】

【過去最大ゴックス】わずか8日間で崩壊したアフロ暗号資産帝国(世界第三位の暗号資産取引所FTX)最速ビリオネア→8日で2.2兆円失う。被害総額数兆円か?!【随時更新】

超概要

・FTX・・・世界第三位の暗号資産取引所
・FTT・・・FTXの発行するトークン
・アラメダ・・・FTXの姉妹会社
・アフロ・・・サム・バンクマン・フリード。FTX・アラメダの創立者にして短期間でビリオネアになった暗号資産業界のカリスマ
・CZ・・・チャンポン・ジャオ(趙長鵬)。世界第一位の暗号資産取引所Binanceの創立者にして暗号資産業界の巨頭。元々アフロと盟友関係にあり、FTX設立に際し出資をしていたがDCCPAを巡り対立状態

CoinDeskがアラメダの財務上の問題点(資産のほとんどがFTTに依存)をリーク。
デジタル商品消費者保護法案(DCCPA)を巡りアフロと対立しているCZ(Binance)がFTTの売却を宣言。
その他の要因も重なりFTTは暴落しアフロは窮地に陥るもCZ(Binance)がFTXの救済買収を発表し財務調査を実施。

Binanceは2021年にFTXの株式から撤退した際に「約21億ドル(約3,090億円)相当のBUSDとFTT」を受け取っていた。
財務上の問題での売却と言っているが、DCCPA法案で敵対するアフロに対する嫌がらせ?もしくはFTXを窮地に追いやって買収する事で傘下に収めようと画策?

その過程でFTXの不適切会計(アラメダの負債補填のためにFTXの顧客資産流用)が明るみになりBinanceは買収を断念しFTXが破産しました。

FTXの時価総額は320億ドル(約4.5兆円)であり、登録者数100万人越え、預かり資産160億ドル、世界中のファンドが出資している事から、暗号資産業界以外でも大きな話題となりました。

今までの有名なゴックスはハッキングが原因でしたが、今回は不適切会計が原因ですね

(FTT全期間チャート)
(FTX破産までのFTT7日間チャート)
(同時期のビットコインチャート)

リークから破産までのタイムライン

2022/11/07

CZ、FTT売却発表&大暴落してゴミになったLUNAに例える

Binanceは約2300万のFTTを保有し、その価値は現行価格で約5億2900万ドル(約780億円)相当

※アラメダのCEOは火消しのため素早く、公式にCZからFTTを買い取る事を提案するも、売却価格が市場価格よりわずかに下回っていたため逆に混乱が広がる

※テラ(LUNA)創業者は韓国当局から金融詐欺で告発され国際的逃亡者となっている
※「業界関係者に反対するロビー活動」とはアフロが民主党政権に呼び掛けて推進していたDCCPA法案

2022/11/07
2022/11/07

アフロ、顧客資産の保護ツイート削除

2022/11/07
2022/11/08

FTTトークン急落


※アフロが訴訟の準備をしているとの憶測も急落の原因
※この時までにFTXから60億ドルの資金が引き出されていた

2022/11/08
2022/11/09

Binance、FTXの電撃買収発表


2022/11/09
2022/10/09

FTX出金停止

電撃買収発表にも関わらず、その発表から数時間後FTXは出金を停止

2022/10/09
2022/11/10

Alamedaへの不正送金?発覚

アラメダの負債80億ドルを補填するためにFTXからアラメダに80億ドル送金(※顧客資産の疑い)した証拠が発覚
※1.1兆円不足との報道も有り

2022/11/10
2022/11/10

Binance、FTX買収断念

CZ「我々の手に負えない」

2022/11/10
2022/11/10

FTTトークン再び暴落

問題発覚前から約80%の暴落

2022/11/10
2022/11/11

FTX破産法11条適用申請


関連会社134社が倒産。尚、日本法人FTX Japanは金融庁の暗号資産交換事業者の免許を取得しており、義務化されている顧客資産の分別管理が実施されており、既に業務停止命令中でしたが、金融庁の指導により速やかに日本円の出金対応を開始。暗号資産についてもコールドウォレットで保管されており、出金再開に向けて全力で取り込むとの事。金融庁幹部は同社の資産状況を既に確認しており、顧客財産は保護されていると明言。

2022/11/11

FTXにCoinDeskが火をつけて(財務懸念リーク)、CZがガソリンを注いで(FTT売却でFTT暴落)自分で消化(買収)しようとしたら、FTXに隠されてた爆弾(顧客資産流用)が爆発して全部吹っ飛んだ(破産)感じですね・・・

破産後の展開(随時更新)

  • 2022年11月11日 アフロはFTXのCEO辞任→後任はエンロン事件の債務返還の陣頭指揮を取ったジョン・J・レイ氏
  • CZは連鎖破綻と規制当局の監視強化を懸念
  • 2022年11月12日 FTXの公式アプリ・公式サイト経由でウォレットがハッキングされ(もしくは内部関係者が犯人)5億ドル以上が盗まれたか?→6億ドル以上に上方修正
    →FTXは「サイトにアクセスせず、アプリも削除するように」と注意喚起
    →多くの顧客ウォレットで残高0円と表示される状況が発生
    →正体不明の資金流出を受けデジタル資産をネットから切り離した口座へと移行
    →アフロが会計上の裏口システムを導入していた可能性。内部関係者が外部監査法人に気づかれる事なく数字の変更が可能
    FTXでハッキングか | 5億ドル以上の仮想通貨が送金
    【重要】FTX:公式テレグラムで「ハッキング被害」を報告|サイト・アプリにも要注意

顧客は出金停止されてるのに、ハッカーには出金されてるの・・・

  • 2022年11月14日 CZ「アフロから電話が来たのでFTTは売っていない」
  • 2022年11月14日 CZ「バイナンスはFTXの連鎖的な悪影響をさらに軽減するために業界回復基金を設立」→暗号資産数%急騰
  • 2022年11月15日 FTXにハッキングしたのは内部関係者の可能性が高い。暗号資産取引所クラーケン(Kraken)の認証済み個人アカウントを使ったため身元が特定された
  • 2022年11月17日 米オクラホマ州在住の投資家1人がアフロのみならず、広告塔になったセレブら(大谷翔平・大坂なおみ含む)を「経験の浅い投資家」を標的にして欺いたとして提訴
  • 2022年11月18日 FTXの再建を任されたジョン・J ・レイCEOが裁判所に提出した資料
    「私のキャリアにおいて、これほどまでの企業統治の完全な失敗、信頼できる財務情報の欠如を見たことはない。この状況は前代未聞だ」
    「会社の資金を住宅購入など個人目的に使っていたが、会社からの融資として文書化されていないものもあった」
    「バンクマンフリード氏と共同創業者の2人がアラメダから累計で16億ドルの融資を受けていた」
    「従業員はオンラインの「チャット」で請求書を提出し、上司が絵文字を使って承認」
    「会計監査が受けておらず、監査済みのものもメタバース「ディセントラランド」上の会計事務所が手掛けたため、「かなりの懸念」がある」
     →バランスシートの再構築に最初から取り組んでいる
    「FTXグループのデジタル資産の「ほんの一部」しか所在を特定できていない。現金についても集中管理しておらず銀行のリストもない」
     →これまでに約5億6000万ドルが見つかっている
    「ソフトウエアを利用して顧客資金の不正利用を隠していた疑い。またセキュリティ対策が不十分」
    「バンクマンフリード氏は短時間で自動消去するアプリを使って連絡することが多く、従業員にもこのアプリ使用を求めていたため、社の方針決定の記録を入手することは難しい」

これじゃ白馬の騎士じゃなくて白馬の詐欺師じゃない!

  • 2022年11月28日 FTXから金融支援を受けていた暗号資産レンディング大手のブロックファイ(BlockFi)が米連邦破産法11条適用を申請。負債総額は推定で10億ドル~100億ドル(連鎖倒産)
  • 2022年11月30日 バンクマンフリード氏は米紙ニューヨーク・タイムズ主催のディールブック・サミットにオンラインで参加 ※今後の裁判で証拠になる可能性
    「私は多くの過ちを犯した」
    「やり直せるなら何でもしたい。誰に対しても詐欺を働こうとしたことはない」
    「故意に資金を混同したことはない」
  • 2022年12月01日 バンクマンフリード元CEO総資産はクレジットカード1枚と貯金10万ドルのみ
  • 2022年12月08日 米検察当局がバンクマンフリード氏を市場操作の疑いで捜査。具体的には「テラUSD」と「ルナ」の価格を操作し、それがFTXの破綻に繋がったかを捜査
  • 2022年12月12日 バンクマンフリード氏、バハマで逮捕 仮想通貨の相場操縦に関与か
  • 2022年12月23日 バンクマンフリード氏、米で保釈、保釈金330億円

原因

①FTXの資産がFTT(やその他の暗号資産)で構成→元々価値0円の上に立つ楼閣だった

時価総額320億ドル(約4.5兆円)のFTX(アラメダ)の持つ資産が何が理由で暴落するか分からない、そもそも資産価値が0円とも言えるFTTトークンで構成されていました。従ってFTXが不正をしたらFTTが暴落して経営危機になるという危険な状況で不適切会計(アラメダの負債補填のためにFTXの顧客資産流用)が判明してしまい破産となりました。

※アフロは暗号資産を妄信するあまり資産の大部分は暗号資産で保有し、法定通貨は寄付や投資等で使いまくってほとんど保有していませんでした。

暗号資産狂信者は法定通貨に代わる価値のお金だと信じてるけど、経営者や投資家は全然そうなってない現実を認識してないとこのような悲劇が起こります

②DCCPAを巡るアフロとCZの対立→CZのFTX攻撃に繋がった

アメリカ民主党バイデン政権は商品先物取引委員会(CFTC)の暗号資産規制にまつわる監督権限を強化することを目的にデジタル商品消費者保護法案(DCCPA)を成立させようとしていました。

この法案では暗号資産取引業者にライセンスを課す事で国の管理・規制強化をしようとしており、「非中央集権」「トラストレス」「DeFi(分散型金融)」を信条とする暗号資産関係者には許せない事でした。

しかし、FTXのアフロは民主党に先の選挙(バイデン当選)で5000万ドルを寄付し、ロビー活動でこの法案成立を推進し、BinanceのCZと対立関係になっていました。

暗号資産は思想・信条が絡んでいるので、暗号資産信者以外には理解出来ないどころか、常に暗号資産信者同士で宗派争いが起きています

③FTXはデリバティブに力を入れていた→FTXの急成長と被害拡大に繋がった

デリバティブは金融派生商品(先物等)を指しますが、その目的は多大なレバレッジが掛けられる事にあり、つまりハイリスクハイリターンにより一攫千金を夢見る投機家が集まるという事です。そのような取引所は人気となり急成長します。

アフロとは何者か?

アフロことム・バンクマン・フリードは1992年3月6日、カリフォルニア州サンタクララ郡でスタンフォード大学法学部教授を父として生まれました。

数学オタクに育ったアフロは、2010年に物理学を学ぶためマサチューセッツ工科大学に入学。
大学生となったアフロが考えていた事は世界にインパクトを与える最善の方法であり、それは慈善活動であると確信し、直接慈善団体で働くよりも金を稼いで寄付する方が良いと考え、Jane Street Capital(世界最大規模のクオンツトレーディング会社)でインターンを開始しました。

そのままJane Streetで敏腕トレーダーとして活躍するも、金融業界の古いしきたり『全く意味の無い証拠金制度』や顧客の大事な資産を『ほとんど無能とも言うべきリスクエンジンに貸し出す』事に不満を抱くようになります。そんな時出会ったのが急速に発展している仮想通貨でした。

2017年にJane Streetを退職し自分で投資を行うための会社アラメダ(FTX事件で問題となったAlameda Research)を友人と設立しました。
トレード手法は日米間のビットコインの価格差を利用した裁定取引。なんと毎日10%の利幅を抜けたそうです。
※日本の取引所はアメリカに比べて10%割高なビットコイン価格となっていた

2018年末、次のステップとして「トレーダーによる、トレーダーのための暗号通貨取引所」の開発に着手しました。これがFTXです。
他の既存取引所との違いは暗号資産でデリバティブを行う事をメインとしていました。
デリバティブ取引(レバレッジが高く投機的:FTXでは最大101倍可能で追証無しのゼロカットシステム)を厳しく規制するアメリカ当局から逃れるため香港に本社を置きました。

ハイレバでゼロカットって事はノミ行為してる取引所って事ですよね・・・客の損失が取引所の利益・・・実質的に投機家の損失を慈善事業への寄付に回してたって事

また、暗号資産やデリバティブのみならず株式や未公開株先物をトークン化し取引可能としました。
しかもそれら膨大な種類の金融商品の担保としてステーブルコイン(USDTやUSDC)を利用する事でいつでも簡単に取引可能とし、資産の一元管理を可能とする利便性を兼ね揃えていました。

2019年5月FTXは取引を開始、2021年10月には評価額が250億ドル(約3.5兆円)となり、Visual Capitalistが出す40歳以下の億万長者ランキングで唯一の20代としてランクインされました。
現代史の中で富を築きあげたスピードはNo1と言われています。

2020年のアメリカ大統領選挙では自らの思想である『寄付で世界を良くする』を実行するためバイデン陣営に5億円以上の寄付をしました。
※米国の個人の政治献金者リストの上位10人に入っている

2022年上半期にテラやセルシウスなどの明らかな詐欺的プロジェクトが破綻し、暗号資産業界に訪れた冬の時代に、それらの混乱と対極に位置する(血筋が良く高学歴の上、短期間でビリオネアになったアメリカンドリームの体現者にして儲けの大半を寄付する模範的アメリカ人)アフロはエコシステム全体を救い牽引することが出来る「白馬の騎士」とされカリスマ的人気となっていました。

その名声はソフトバンクから出資を受けた事や大谷翔平をアンバサダーとした事で日本でも鳴り響きました。

被害(随時更新)

債権者10万人 資産と負債は100億ドル~500億ドルの範囲(裁判所への提出資料から)

顧客からの預かり資産160億ドル(内約100億ドルをFTXはアラメダに貸し付けていた)

●出資者(90超の投資家から累計24億ドルを調達)

一覧を開く
・ソフトバンクグループ(Vision Fund 2) 1億ドル弱
・セコイア・キャピタル(米VC)
・Galaxy Digital(米投資会社)
・パラダイム(米投資会社)
・カナダ・オンタリオ州の教員向け年金基金 9500万ドル
・ブラックロックのファンド(米資産運用会社)
・Temasek(シンガポール政府投資会社)
・Sea Capital
・Insight Venture Partners(VC)
・ICONIQ Growth
・Tiger Global(米投資会社)
・Ribbit Capital
・Lightspeed Venture Partners(米投資会社)
・トマ・ブラボー

●アンバサダー(被害者から訴えられる)

  • 大谷翔平(MLB:エンゼルス)・・・報酬の全てを仮想通貨やFTX株式で受け取る
  • 大坂なおみ(プロテニスプレーヤー)・・・FTXの株式を取得し、暗号通貨で報酬を受け取る
  • トム・ブレイディ(FNL:バッカニアーズ)
  • ステフィン・カリー(NBA:ウォリアーズ)

暗号資産投資で自分を守るポイント

●金融庁の暗号資産交換事業者を利用する事

FTXを利用していた日本の投資家でも、FTX Japanベースで投資をしていた投資家の資産は全て返金される可能性が高いです。これはFTX Japanが金融庁の暗号資産交換事業者であり、顧客資産の分別管理を行っていたからです。

●使用している取引所に悪い噂(経営危機・ハッキング)が出たら即全資金(法定通貨・暗号資産問わず)の出金を行う

今回はCoinDeskで報じられてから5日間、FTTトークンが急落してから1日間の猶予がありました。

コインチェックのゴックスの時は日本時間朝にSNSで騒がれ出してから午後には出金停止となっており数時間しか猶予が無かったにも関わらず目ざとい投資家は出金に成功し、資産を守る事が出来ました。

暗号資産はいずれ帰ってくる可能性がありますが、それより大きな損失に繋がるのは、暗号資産がゴックスされている間売りたくても売れない事。コインチェックの時は暗号資産バブル崩壊に繋がり、売りたくても売れない間に全暗号資産が大暴落しました

●大きなゴックスが起こると想定される場合は暗号資産をフィアットする

大きなゴックスが起きる時はほとんどの暗号資産が連れ安します。一旦のフィアット(法定通貨への換金)も大事です。

●何も信じない

暗号資産の思想に染まらず、あくまで金儲けの道具でしかないと認識し、取引所を信用しない事。

参考

アフロ(元FTXのCEOサム・バンクマン・フリード)のツイッター

CZ(BinanceのCEOチャンポン・ジャオ(趙長鵬))のツイッター

FTXジャパン

FTX Tokenのチャート(CoinMarketCap)

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